こんな仕事の依頼がきました。
詳しく話しをきくと、遺影にも使いたいとの事、
あくまでアート作品である事が条件。
生と死の狭間で戦う患者さんに、Dadaがそんなことをしてもええのか。
というのが正直な気持ちでした。
ちょうどこの頃は砂丘イリュージョンでの砂像製作に大忙しで
新たに製作をする隙間もなく、年明けに持ち越す事に。
その後、やりとりを繰り返し
4月18日 いよいよ撮影決行!
撮影場所は病室です。
病室には他の患者さんもいらっしゃいました。
ベッドメイキングの合間をぬって仕込み開始。
メイク途中に点滴の交換に看護師さんもいらっしゃいました。
そして出来上がった作品。
photo Keiji Okubo model Donsookthee |
photo Keiji Okubo
model Donsookthee
そう!白血病の患者さんとは、Donちゃんです。
『Dadaらしく好きにして』と言われ
病室の透明の無菌カーテンを滝に見立て
その横の苔生すベッドから もがき苦しみ生きようと、花をさかせようとする
Donちゃんを表現しました。
首には抗がん剤を投与する為の管がぶらさがっています。
計り知れない痛みと苦しみと戦ってきたであろうDonちゃんから感じるのは
とてもおおらかな優しい空気です。
1度でも死を目の前にした人の生きる力には凄いものがあります。
当たり前の毎日なんてないんだと思います。
やれる事はやって悔いの無い人生を送りたい。
そんなことを思った作品でした。
Donちゃん、貴重な時間をありがとう!
、
数ヶ月に及ぶ治療も終わり
この撮影の2日後に無事に退院できました!
heterophonicDada
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